新事実があるにもかかわらず見直されない『母子手帳』~赤ちゃんにはタンパク質は毒!

'90年くらいからアトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー症状が急増してきて問題になっています。既に、極めて身近な問題になっており、'98年に日本学校保健会が行った全国調査では、アレルギーと診断されている子どもはなんと“4割”を超えているというから驚きです。実際、友人の子供にもアトピー性皮膚炎を患っている子供は珍しくはなく、アナフィラキシー(急激なアレルギー症状によりショックを起こし死ぬこともある)を起こすので母親が神経をすり減らしながら食事制限をしている、といった人も身近にいます。

 >当時の育児書に「スポック博士の育児書」があり、出産祝いに贈るのが新しい流行でもありました。そこには、それまでの本能や祖母・母から受け継いだ子育てではなく、高度に管理された「知的な新しい子育て」が書かれていました。個性や自立が何よりも重要だと教えられた世代の母親にとって、多くはわが子もそのように育てることが必要だと信じて疑いませんでした。そのために、「一人で寝かす、添い寝はしない」「泣いてもすぐに抱いてはいけない」など、乳幼児期にこそ必要なスキンシップが欠落し、親和欠損・親和不足をもたらしてしまったのだと思います。

以下、赤ちゃんをアトピー体質にしてしまう原因とその仕組みを解説している西原博士のHPを紹介します。

『西原博士のかしこい赤ちゃんの育て方~赤ちゃんの腸の仕組みと、早すぎる離乳食開始がいけないわけ』

昭和41年にスポック博士の育児書がわが国で翻訳され、昭和55年には当時の厚生省が「生後5ヶ月頃から離乳食を開始する」などのことをメインとしたスポック博士の育児法を母子健康手帳に導入しました。その2年後から、アトピー、小児喘息が急激に増加したのです。

ちょうどその頃、アメリカでは乳児ボツリヌス症事件が発生し、詳しく調査した結果、赤ちゃんの腸は消化能力がほとんどないということと、2歳半頃までは未 完成で目の粗いザルのようであることがわかったのです。そのため、本来なら腸の壁から吸収されないくらい大きなボツリヌス菌の芽胞までも、赤ちゃんの腸は 吸収してしまうわけです。すると、本来身体に入ってきてはいけないものが腸の壁をすり抜け、侵入したことが引き金になってアトピーが起こることもわかりま した。つまり、腸の消化機能が未熟な乳児期に離乳食でタンパク質を与えると、タンパク質が腸の壁をすり抜けてしまうのです。

 

では、なぜタンパク質を吸収してしまうことがいけないのでしょうか。摂取したタンパク質の分子というのは巨大なため、大人の場合は目の細かい腸壁をそのま までは通過することができないので、消化酵素の助けを借りてアミノ酸とポリペプタイドという小さな物質に分解し、吸収して血液に取り込みます。 ところが赤ちゃんの場合は腸の仕組みが違うので、タンパク質を摂ると大きな分子のまま直接腸壁を通り抜けて血液の中に入ってしまいます。すると、免疫シス テムが「異種タンパク質に対し、自動的に時間をかけて「抗体」を作り出してしまいます。この「抗体」が作られると、アトピーの下地ができてしまうことにな ります。そして、その後に同じタンパク質を摂ると抗原抗体反応=アレルギー症状が起きてしまうのです。

ただし、1歳半過ぎになれば腸の消化機能も大人に近づきますから、乳児のようにタンパク質がそのまま体内に入ってくることはありません アメリカでは、こうしたことから心ある医師たちは、離乳食のタンパク質はポイズン(毒)として2歳までの赤ちゃんに与えることを禁じています。日本では、 お母さんたちにまだこうしたことが知られていないどころか、今でも母子健康手帳などでは早い時期から離乳食開始が指導されているのは、残念なことです。け れども、賢いお母さま方は、赤ちゃんの腸の仕組みをよく知って、離乳食開始を焦らないようにしていただきたいと思います。────────────────────────────以上、引用

 

西原氏は、現在日本で行なわれている育児の誤りを見すえ、哺乳動物として自然の本質にかなった育児法を提唱しています。まず、これらの事実を伝えることと、そして自然の摂理に即した育児法を考え実践する必要を感じます。